この「お金の雑学」コーナーでは、副業や節約といった“お金を稼いで貯める”ために必要な知識も紹介するつもりだ。筆者のプロフィールにもある「身近なお金の話」をここで取り上げていくことになる。
第1回目のテーマはタイトルにもある「楽天経済圏」だ。
お金や節約の話に興味がある人なら聞き覚えのある言葉かも知れないね。
- 楽天経済圏の必須アイテム
- SPUでブーストをかける
- 楽天カードは学生や主婦でも作れる、クレカ入門者に優しい審査となっている。
- 他のポイントサイトとの組み合わせ&アプリの活用
- 楽天経済圏参入者は要確認!楽天カードSPU還元率の一部変更について
- それでも楽天経済圏はオワコンではない
節約やポイ活好きの間でこんなにも楽天経済圏が話題になっているのには理由があるんだ。
メリットとして大きいのは、今までしてきた買い物やサービスを楽天に移行させるだけでポイントが貯められるところにあるだろう。要するに、手間暇かけずに稼ぐことができるということだ。
※楽天ポイントは楽天カードの支払いや買い物にも使えるから現金に近い使い方ができる
節約と聞くと、生活を切り詰めながら頑張って貯金するという印象があるけど、楽天経済圏はその逆で使って得する生活術と言えるだろう。
楽天経済圏の必須アイテム
やり方はいたってシンプルだ。先ずは楽天市場で会員登録をしよう(既に持っている人はそのIDを使っても良い)。
取得したIDは楽天が展開する各サービスを利用する際に共通して使うことができる。一つのIDで統一できるから管理しやすいし便利だよね。
楽天IDの取得の次に必要になるのが楽天カードだ。
これは必須アイテムだから、楽天経済圏に参入すると決めた段階で作った方が良い。
通常カード(俗に言う平カード)であれば年会費は永年無料で、楽天以外での買い物でも1%(100円の買い物で1円相当)のポイント還元が受けられる。他の無料カードの還元率と比較すると割高なことが分かるだろう。
新規発行&利用で5000ポイントをもらったら、それを新たな買い物やカードの支払いに充てることができる。この時点で既に5千円も節約できたことになる。
最近では、街での買い物(ネットショッピングを含む)で一定額を楽天カードで支払うだけでポイントがもらえるキャンペーンも開催されている。
楽天カードを持っているだけでSPU*(スーパーポイントアップ)プログラムの対象としてポイント還元率が2倍になるのも見逃せない。
*ポイント還元率のこと。楽天の各種サービスを使うことでSPUが上げられる
カードの支払い口座を楽天銀行にすることも忘れないで欲しい。これだけでSPU1倍が適用されるからね。
SPUでブーストをかける
さて、スタート時点での楽天ポイント倍率はどうなっただろう。楽天市場でのSPUを確認してみようか。
楽天市場(楽天IDの取得) 1倍
楽天カード 2倍
楽天銀行+楽天カード 1倍
楽天市場アプリ 0.5倍
※2倍=2%のこと
もう既にSPUは4.5倍になっている。
楽天ブックスで本を買うようにすれば、更に+0.5倍だから還元率は合わせて5倍だ。
そこから先は必要に応じて、少しずつでも楽天関連サービスへ移行していけば良い。
一例を挙げればスマホを楽天モバイルにして+1倍、ネット回線を楽天ひかりにして+1倍、これで6.5倍の還元率が確保できることになる。
これらの支払いを楽天カードにすれば、アプリで常に資金管理ができるし、家計簿の機能も付いているから無駄な出費を抑えることもできるだろう。
楽天カードは学生や主婦でも作れる、クレカ入門者に優しい審査となっている。
将来のためにクレヒス*(クレジットヒストリー)を構築しておきたい人にとっては最適なカードといえるだろう。
*CIC、JICC等が保有する信用情報のこと。クレジットカード発行や各種ローンを組む際に過去の支払い実績が審査の参考にされる
楽天経済圏攻略においてこのSPU(スーパーポイントアップ)プログラムを上げておくことで効率的にポイントを貯めて節約につなげることができる。
最初のうちは楽天カードを使って買い物してポイントを貯めつつ、徐々に関連サービスに移行していくようにすれば良いだろう。無理はしないで、自分が使ってみたいサービスからはじめていけば良いよ。
他のポイントサイトとの組み合わせ&アプリの活用
そして、これが意外と見逃されがちなんだけど、楽天サービスを使う際には是非、ポイントサイトのハピタスを介して利用して欲しい。楽天での通常の買い物や関連サービスの利用でも別途ポイント還元が受けられるので、ポイ活で節約したい人には利用しない手はないよ。
筆者は必ずというほどハピタスを経由することを忘れてしまうので、ポイントを獲得し損ねている。ここで学んだ人には忘れずに利用してもらえるようにしたい。
準備は出来ただろうか。ここで、楽天市場アプリも是非入れておこう。これを通して買い物するだけで+0.5倍だから使わない手はない。それと、なるべく本は楽天ブックスで買うこと。送料無料だし、還元率も先に説明した方法で行えば5倍になる。電子書籍派であればKoboを使えば良いだろう。
他の関連サービスの敷居が高いと感じる人でもこれくらいならできる筈だ。
楽天カードと楽天銀行はいずれも必須アイテムだから忘れないようにしよう。これについては誰が解説しても同じことを言っている筈だ。
楽天カードの支払い(引き落とし口座)に楽天銀行を設定するだけで、普通預金の金利がメガバンクの40倍(0.04%)の年利を確保できるから、使わない理由はないだろう。
楽天経済圏参入者は要確認!楽天カードSPU還元率の一部変更について
楽天カードSPU(スーパーポイントアップ)プログラムの一部が改定される。
公共料金等の支払いで楽天カードを利用した場合
楽天カードによる公共料金(電気、ガス、水道)、税金(国税、都道府県税等)、国民年金保険料、Yahoo!公共料金の支払いで得られていたポイント還元率が変更される。
従来はショッピングと同様に100円につき1ポイント獲得出来ていたんだけど、2021年6月利用分からは500円につき1ポイントになる。つまり、1%から0.2%への還元率変更だ。
これについては引き続きポイントの還元は受けられるので利用しても損はないと思うよ。他社のクレジットカードでも還元率は1%に満たないものが多いのだから、それほど大きな打撃ではないと筆者は見ている。
楽天でんきのSPUキャンペーンが終了する
楽天でんき(基本料金無料)の新規加入&利用による楽天ポイント+0.5倍のSPUキャンペーンは2021年5月31日月曜日をもって終了することが決まっている。2021年6月1日火曜日以降はSPU対象外となるので要注意だ。
既に楽天でんきに加入していて0.5%の還元率を獲得している人は、今のうちに楽天市場の買い物でSPUを活用しておくことをお勧めする。
楽天ゴールドカードの還元率変更について
また、楽天ゴールドカードがSPU4倍から2倍に変更されることも抑えておきたい。
これまでは年会費(税込み)2,200円を支払ってもSPU4倍で元を取ることができたんだけど、今後はそれも難しくなるよ。
それでも楽天経済圏はオワコンではない
こうした還元率の変更を受けて楽天経済圏の今後を危ぶむ見解が見られるんだけど、筆者としてはそこまで長期的な影響はないのではないかと考えている。
それというのも、新規事業として力を入れている楽天モバイルの赤字が原因だからだ。新事業が軌道に乗るまでの期間はだいたい5年はかかる。赤字解消後は他の楽天サービスも改善されていくだろう。あくまでも中期的な損失と見て良い筈だ。
もちろん、長期(10年以上)に渡って赤字が続くようであればどうなるかは分からない。通信事業は競争の激しい分野なので、こればかりは動向を見守って行くしかないだろう。
これから楽天経済圏に参入したいけど悩んでいるという人に楽天カード(通常カード)を勧めて来た理由は、年会費が無料で100円につき1ポイントもの還元が受けられるからだ。また、楽天関連サービスも充実していて、まだまだポイントアッププログラムの対象とされているものは多い。依然として他社の追随を許さない構えだ。
今日は楽天経済圏について触れてみた。
いつもの経済の話とは違って、個人のお金の貯め方や使い方にフォーカスした内容になっていたと思う。
このコーナーでは、今後も楽しく読めて役立つお金の話をしていくつもりなので見逃さないで欲しい。
それでは、また次の記事で。