ヒカリの学習ノート

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テクノロジーで激変する未来を知る ー AIと脳を融合するNeuralinkとは ー

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人工知能研究者で未来学者のレイ・カーツワイルは、シンギュラリティの到来した2045年の世界を大胆に予測した。その著書が発表された当時は、あまりにも奇想天外な未来予想に多くの批判が集まったが、20年近くが経過した現在、高速インターネット技術やVRメガネは現実のものとなっている。実現時期についても、概ねカーツワイルの予想が的中しているんだ。ここで気になるのが、次に実現する未来予想が何になるのかだ。カーツワイルが記した2045年の未来は、テクノロジーが身近なものとなった現在を生きる我々にとってもまだまだSFな世界だ。特に医療分野の進化は医療の存在を根底から覆すようなとんでもない予測を打ち立てている。これは今日のテーマではないので詳細は省くけど、心臓を始めとした臓器を取り除き、ナノマシンに置き換えるというものだ。要は人体のサイボーグ化だね。その頃の人類はとっくにほとんどの病を克服しているし、そもそも寿命という縛りが無くなるとさえ言われている。人類は最高で200年は生きられるという説はあったけど、カーツワイル曰く1000年は生きられるそうだ。医療の話は今日の話題ではないのでここまでにするけど、記憶と延命は今回のテーマとも重なる部分があるのでこのあと説明出来ればと思う。

 

いきなりとんでもない話が出て来て食傷気味かも知れないけど、ほんの20年前も人々は同様の反応を示したよ。高速インターネットもスマホみたいな小型デバイスも、誰もが使う時代になるなんて想像できなかった。シンギュラリティ―の到来まで四半世紀を切った今、変化を敏感に察知して、加速する未来に備えよう。

 

では、さっそく今日の話題であるAIと脳が融合される未来、Neuralink(ニューラリンク)について話して行こうと思う。

 

この手の話題に興味のある人であれば「脳インプラント(脳にチップを埋め込む)」という言葉は聞いたことがあると思うんだけど、それこそが今回紹介するNeuralinkのことで、今まさに率先して実現を目指しているのが電気自動車や宇宙開発でもお馴染みのイーロン・マスクだ。

 

この話を聞いて「楽しみだ。自分も早くインプラントしたい!」って人は少ないかも知れない。だけど最初は誰もが新しい技術を拒むものだ。人間は本能的に変化を嫌う生き物だからね。スマホが登場した当時だって、筆者の友人なんかは「一生ガラケーで過ごす!」宣言してたんだけど、今ではすっかりスマホオタクだよ。

 

それはともかくとして、このNeuralinkを埋め込むことによりどんなことが可能になるのかを見て行こう。

 

 

人と人さえ電子で繋がる未来

 

先ずは、脳にチップを埋め込むことによって外部デバイスに接続できるようになる。この時点で歩きスマホのような危険行為は防げるし、わざわざ手を使わなくても操作が行えるようになるので、身体に障害のある人も容易にデバイスが扱えるようになるだろう。

ここまではまぁ予想がついたと思う。凄いのは、コミュニケーションに発声が要らなくなることだろうか。どういうことかというと、Neuralinkを介して他の人間と連絡が取れるようになるから、言語を必要とせず、テレパシーのように意思疎通ができるようになるんだ。つまり、人間の脳に埋め込んだチップを含めて、あらゆるコンピューターと接続できる世界だね。今で言うところのIoTを更に発展させたものと言えるだろうか。

 

人間がAIと一体化する

 

なんのために?って思うのが普通だと思う。便利さだけを追求するのなら、わざわざ脳にチップを埋め込むような危険を冒さなくても良い。今まで通りデバイスを使えば良いじゃないかと感じるだろう。筆者も同じ考えだ。しかし、イーロン・マスクは便利さだけを追求して脳に異物を埋め込んでやろうと考えているわけではないんだ。最初に話した通り、シンギュラリティの到来まであともう24年程度しかないんだ。この話題に興味がある人であればAIの脅威については聞いたことがあると思う。2045年までには、人工知能が人類の知能を超えると言われている。さらにカーツワイルによると、全人類の知能が今のスマホ一台に収まってしまうそうだ。地球上70億人の知恵が手のひらサイズになってしまうとイメージすれば分かりやすいだろうか。その頃にはもう人類がAIに太刀打ちする手段は存在しないだろう。イーロン・マスクは、シンギュラリティが到来した未来でAIにペットとして飼われている人間の姿を予測していると言うんだ。2045年問題については専門家の間でも見解が分かれるところなので、もちろん否定する意見もあるよ。あくまでもイーロン・マスクの場合は最悪の未来を予想しているという話だ。だけど、彼ほどの天才がそんなSFのような世界を恐れて急ピッチで開発を進めているという事実を理解しておかなければならない。そのことを踏まえて冷静に考えれば、我々も危機感を持たざるを得ないだろう。そんなAIの脅威に備えるためにもNeuralinkの移植が必要なんだ。

 

取りつけはとっても簡単

 

頭に埋めたら目立たないか心配する人もいると思うけど、皮膚と頭蓋骨に2mmから大きくても8mm程度の穴を空けて埋め込むだけだから外から見ても分からないそうだよ。あと、手術はロボットが自動で行ってくれるから、外科医に執刀してもらわなくても取り付け可能なんだ。そのおかげで料金も安く抑えられるという話だ。ロボがやるのかよ!って不安に感じるかも知れないけど、一応、2020年までの間に年間19回の動物実験に成功しているし、成功率も87%と、初期にしては上々の結果だ。

 

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小さなマウスの頭部にUSB-Cが突き刺さっている様子を見たら敬遠するかも知れないけど、脳に直接電極を指す仕様はニューロンと電気信号を接続して操作するためにやむを得ないんだ。

 

Neuralinkのメリット

 

そこまでして埋め込みたくないと思うだろうね。ガラケーからスマホに乗り換えるのとはわけが違う。何しろ人体、しかも脳とデバイスを接続するんだから。

 

だけど、冒頭にも話したようにシンギュラリティの到来によるAIの脅威は依然として存在する。便利なだけでなく、対抗措置として持っておいても良いだろう。それに、周囲がみんな使うようになればいずれ筆者も、そしてあなたも埋め込むようになるかも知れない。

 

先に挙げた通り、外部デバイスとの接続や言語不要のコミュニケーションといった機能はもちろんのこと、他にもNeuralinkを導入することによる恩恵はあるんだ。それは、人とAIの融合と記憶の保存(俗に言う“脳スキャン”)と死の克服だ。

 

 知識のインプットとアウトプット

順番に話そうか。先ず、最初に紹介した外部デバイスとの接続について補足すると、スマホと脳デバイスで双方向的なやり取りが可能になるとされている。具体的には知識の書き込みや入力も瞬時に行えるようになるんだ。これにより、本を読む必要が無くなる。分かりやすく言うと、スマホで読むような記事や電子書籍などのあらゆるコンテンツを速読できるようになるということだ。

 

 無言で意思疎通する人々

コミュニケーションの変化として大きいのは、無言の情報伝達の実現だろう。会議では、無言でテレパシーのように情報交換ができてしまう。想像すると不思議な景色が浮かんでくるけど、これができたら今のご時世では便利だよね。

 

 人とAIとの融合

極めつけがこれ、人間とAIとの融合、つまり、人工知能との一体化するんだ。

 

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私たちの脳は大きく分けると、大脳の表面部分にあり理性や知的活動を司る大脳新皮質と内側部分にあり感情を司る大脳辺縁系があるんだけど、この2つの層の更に外側に3つめの層となる「AIの層」を作ってしまおうじゃないかとイーロン・マスクは考えているんだ。

 

この発想の凄いところは、従来の“如何にして人間がAIに対抗するか”或いは職域を守るために“住み分けをするのか”の議論から視点を変えて、もういっそのこと争おうとしないで自分達がAIになってしまおうぜってところだ。AIを恐れ、仕事が奪われる、今まで培ってきた知識も技能も無駄になってしまうと敵視してきたんだけど、人工知能の能力が人を超えることはもう決まっているし止めることはできない。今の段階で囲碁や将棋などのゲームはもちろん、知識と瞬発力が求められるクイズから小説や絵画、作詞作曲などの創作活動のような芸術分野にまでAIが進出してきているのだから、もはや手に負えるものではないし争おうとするのは有効な手立てとは言えない。ならばもう、我々がAIになってその能力を獲得してしまえば良いじゃないかという発想に至ったんだ。

 

記憶もバックアップする時代

外部デバイスと接続して読み書きができることや知識が吸収できることを話した段階で予想出来ていたかもしれないけど、やっぱりここまで来るとSFだよね。というわけで、最後は、私たちの記憶を外部デバイスにバックアップしておくことができるという話だ。今生きているこの身体が古くなってきたら、新しいパソコンやスマホに買い換えるのと同じような感覚で、新しい身体に記憶を移してしまうんだ。iPhoneのようにクラウド上に記憶をバックアップして移しかえるのか、その辺はまだ話からないんだけど、人体というデバイスの交換が行えるようになるらしいよ。この時点で我々は半永久的に生き続けることができる。不慮の事故で死亡したとしても、事前にバックアップした段階にまで戻って回復することが可能だ。もしかしたらクラウドに接続して定期的にバックアップしておけば、事故に遭う直前の記憶を持って蘇ることが出来るかもしれない。しかしながらこれは脳移植とは違うので、バックアップを復元したもう一人の自分が生前の、つまり“今の自分”とまったく同じ存在なのかは疑問だ。自分のコピーであって自分じゃないよね?っていうのが筆者の正直な感想だよ。

 

リスクに対する備えは必要になる

 

ここまで話してきて分かると思うけど、当然様々なリスクが付きまとうことになるだろう。記憶の復元に失敗したり、ハッキングされて操られ、犯罪行為をさせられたり、それ以前にインプラントの手術に失敗するかも知れないし、例え上手くいったとしても副作用に悩まされるかも知れない。不具合だってあるだろう…これらの現実的な事故は数え上げると限がないけど、副作用や不具合に関しては薬品やペースメーカー等の医療機器にも同じことが言えるだろう。恐らく脳インプラント後のサポートサービスやセキュリティー会社が新たな事業として登場することになるはずだ。

 

今回紹介するような話ではないので割愛してきたけど、脳インプラントによって内心が覗き見られるリスクも考慮しなければならない。恩恵を受ける代償として思考の自由が制限される世界が訪れる可能性もあるからだ。これはテクノロジーの発展により避けられない社会的な副作用と言える。

 

後半はSFな話になってしまったけど、実現に向けて研究が進められているのは事実だ。シンギュラリティに備えるためにも、あらゆる可能性を考慮しながら未来予想を立てて行こう。

 

それでは、また次回の記事で。